ミスター&ミスター! 学園の王子様決定戦(後編)
天井に届かんばかりに設えられた木棚の色が黒々と染まりこの場所の過ぎた年月を想起させる。がしかし、真白いカーテンが静かに風の波間を揺蕩うとこの部屋だけ時が止まっているかのような感覚に陥ってしまう。数多の知識が息を潜めて眠るノスタルジックな場所…
りつか1/2 文章パロディ
ミスター&ミスター! 学園の王子様決定戦(中編)
『遂に開催されました! 我が校が誇るカルデア決闘! 早速、今回の決闘者デュエリストをご紹介いたしましょう!』晴天の下に円形のトラック、それらを囲む白い観客席。それらは、見る者にかのローマ帝国のコロッセウムを彷彿とさせたという。観客席の最前列…
りつか1/2 文章パロディ
ミスター&ミスター! 学園の王子様決定戦(前編)
「立香……」立香の目の前で宵闇のような暗いブルーの瞳が揺れている。ドクドクと心臓の音が鳴り響き、体の中は熱の固まりが暴れ回っていた。僅かな隙間を残して、オベロンの腕は立香の体をしっかりと巡り逃げることなど出来そうにもない。「立香」ともう一度…
りつか1/2 文章パロディ
レッツゴー! ぼくらはいつも優等生
「オ、オベロン君……。あの、もし、迷惑じゃなかったら。勉強教えてほしいなって」両手を後ろ手にしてクラスで一番大きな胸を強調しながら、栗毛の少女が黒髪の少年に恥ずかしそうに微笑んだ。その直ぐ後ろでは、他数人の女子が動向を伺っている。期待と羨望…
りつか1/2 文章パロディ
ボーイミーツボーイ? 運命の君はオトコノコ
春爛漫、――桜の花が散る学び舎の入り口。楽しそうに騒ぐ同年代の仲間達を眺めながら、一人の少年が歩を進めていく。陶器のように滑らかな肌に完璧な位置に配置された顔のパーツ。そして、長い睫の上には、大人になりきる前の瑞々しい色香。少年が通り過ぎる…
りつか1/2 文章パロディ