パロディ

黒の章

『貴方の色、好き。だって、夜の空の色だもん』『……僕も好きだよ。まるでお日様みたいだ』幼い頃の夢を見ている。まだ残酷な現実を知らなかった頃の――。「ねぇ、ティ。ティったら! ……もう! ヴォーティガーン!」地面に寝転んで一向に返事をしない青…

リメンバー・ミー 秘密のお伽噺

がらり――、更衣室代わりの教室のドアを開ける音が夕暮れの廊下に響いた。「はぁー、酷い目にあった」オベロンは頭の上のカチューシャを毟り取った。次に履き慣れないヒールを蹴り飛ばすように教室の隅に放り投げる。脱いだ足先はヒールの縁が食い込んだ後が…

レッツゴー! ぼくらはいつも優等生

「オ、オベロン君……。あの、もし、迷惑じゃなかったら。勉強教えてほしいなって」両手を後ろ手にしてクラスで一番大きな胸を強調しながら、栗毛の少女が黒髪の少年に恥ずかしそうに微笑んだ。その直ぐ後ろでは、他数人の女子が動向を伺っている。期待と羨望…

ボーイミーツボーイ? 運命の君はオトコノコ

春爛漫、――桜の花が散る学び舎の入り口。楽しそうに騒ぐ同年代の仲間達を眺めながら、一人の少年が歩を進めていく。陶器のように滑らかな肌に完璧な位置に配置された顔のパーツ。そして、長い睫の上には、大人になりきる前の瑞々しい色香。少年が通り過ぎる…