交響曲★五章:嵐-東より風雲来たりて、海に行く―
それなりの魔術師の家に生まれた彼は、それなりの人生を歩んできた。今回、カルデアの査察に同行できたのは各名家が牽制をしあった結果のおこぼれに過ぎない。色々な方面からあれやそれやと指示を受けているが、行く先を思えばどれだけの指示をこなせるか。憂…
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交響曲★四章:赤いアネモネをきみに/紫のアネモネを貴方に
一汁三菜。胚芽米ご飯。鮭のホイル焼き。小松菜の煮びたし。卵スープ。どれもこれも妊婦の立香を想って、厨房組が栄養素や彩りその他もろもろを考慮した渾身の献立だ。ご飯もホイル焼きもほかほかと湯気が上がり、野菜の緑も鮮やかだ。スープからはふんわりと…
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交響曲★三章:嵐-身内戦線、異常あり-
古今東西、老若男女、神在りて、鬼在りて、人ぞ在る。ここは歴史家や民俗学者が見ればひっくり返ること間違いなしの、様々な英霊たちが集う場所、カルデア人理継続保証機関。そんな星見の灯台では、嵐が吹き荒れていた――。「ぜっっっっっったい女の子です!…
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交響曲★二章:君に幸あれ
頭上に王冠を戴く、金紅の王女エウロペ――。かのお方は前触れも無く、医務室を訪れた。「なんだ。エウロペ殿ではないか。ここは怪我人病人向けの場所だ。用がないなら」「まあ。アスクレピオス。そんな他人行儀な。言ったでしょう? あなたもまた私の孫です…
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交響曲★一章:その知らせは突然に
空と天と宙と――異聞帯の果て、7つの空想樹を伐採し、最後の戦いに挑む。苛烈で熾烈な戦いの最中、一条の光が、1人の人間の胸を貫いた。「「「マスター!」」」(糞くそクソ糞くそ!!!)心中で己の油断を最大限に罵りながら、オベロンは倒れ伏した娘の下…
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協奏曲★七章:妖精王の恋物語り
昔々あるところ妖精の国に――「二人とも今日はありがとう。お陰様で予定より早く目標数を達成できたよ。助かる~。休み調整しておくから、暫くゆっくりしてね。」「そなたも良う戦った。見事な采配であったぞ。」「マスターお疲れ。君もゆっくり休むといい。…
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協奏曲★八章:閨にて希う人
『えー! うーん、いや、いいけどね。最近シミュレーションルーム借用依頼が多いからさ。分かってると思うけどもリソースは有限だ。使い終わったら直ぐに退出してね』ダヴィンチちゃんから小言を貰いつつも、無事にシミュレーションルームを借りることが出来…
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協奏曲★幕間Ⅱ:反省会
温かな陽気煌めくサンルームにて、4人の人間――失礼、1人の人間と3人の英霊でお茶会が催されている。ジャンヌとそのオルタ、孔明が各々好きな紅茶を飲みつつ、居心地悪そうにするマスターを取り囲んでいた。「それで?あんたはまんまと流された訳ね」うぐ…
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協奏曲★九章:妖精王の寵愛
はっはっと乱れた息遣いが夜の静寂に響く。簡素な部屋の中、ベットの上で二人の男女が睦み合う。半分以上脱ぎ落ちた衣類は意味を成さず。ちゅうとオベロンは立香の舌を吸い上げた。擦り合わせていた唇を離し、口の端に溜まった水を舐めとる。寄せていた体を少…
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協奏曲★六章:命短し恋せよ―
その日、とある廊下にて彼らは邂逅する。紫電の双眸をしっかりと妖精王に向けて、マシュ・キリエライトは口火を切った。「明日の午後、シミュレーションルームを借用しました。そこで私と闘ってください、妖精王」「君と俺とじゃ、立ち位置が違い過ぎるけど……
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協奏曲★五章:お茶会にて
『私ね、オベロンのことが――、好・き・だ・っ・た・の・』「……シュ、マシュ!」ハッと呼び声に視点を交わらせる。対面には、モルガンとハベトロットが心配げにマシュを見つめていた。どうやらかなり長い間、白昼夢スペースアウトしていたようだ。折角の茶…
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協奏曲★四章:妖精王の糾弾と失敗
(気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い!!!)ガンガンと足音を響かせながら、オベロンは廊下を歩く。ざわりと彼の髪は逆立ち、全身に怒気を張り巡らせている。彼の怒りにつられ、虫たちがさざめく。「ちょっと、――オベロン!」マスターの左手を乱暴に掴ん…
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